会長挨拶
第72回日本自律神経学会総会
会長 上田 陽一
産業医科大学 医学部 第1生理学 教授
謹啓 初春の候、皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
この度、2019年11月2日(土)、3日(日、祝)に北九州国際会議場(JR小倉駅から徒歩5分)におきまして、第72回日本自律神経学会総会を開催させていただくこととなりました。日程におきましては、当初お知らせしました日程からこの日程への変更という不手際がございました、改めてお詫び申し上げます。
第72回総会という数字が示しますように、日本自律神経学会は長い歴史を持つ伝統ある学会です。福岡県での総会開催は、第38回総会(黒岩義五郎会長、1985年11月7~8日、福岡市)以来となり、北九州では初めての開催となります。このような学会総会を開催させていただけますこと、大変光栄に存じます。
九州大学大学院医学研究院神経内科学教授の吉良潤一先生にアドバイザーをお引き受けいただきましたこと心より感謝申し上げます。
自律神経学は、基礎医学・臨床医学、西洋医学・東洋医学、そして広く生命科学分野に及ぶ学際的学問領域を形成しています。今回、本学会総会のテーマに“現代社会と自律神経学”と掲げさせていただきました。現代社会は、少子・高齢化が急速に進み、第四次産業革命とも呼ばれるIoTやAIなどの開発・普及とともに私たちを取り巻く環境や働き方改革などの社会の認識・構造が大きく変化する時代の変革期にあります。このような変革の時代にこそ自律神経学の重要性と更なる発展の必要性を切実に感じています。このような視点に基づいた議論の場も加えさせていただき、皆様の日頃の成果の発表・討論や交流の場となれば幸いに存じます。
北九州市は、八幡製鐵所を代表する北九州工場地帯としてよく知られた地域ですが、古くは源平合戦の地となった壇ノ浦・関門海峡を臨み、武蔵・小次郎の戦いで有名な巌流島が浮かび魚介類の豊富な玄界灘にも面しています。小倉城や明治の文豪・森鴎外の旧居、松本清張記念館などの見どころもたくさんあります。本学会総会とともにお楽しみいただければ幸いに存じます。北九州の地より皆様のご参加を心よりお待ちしています。
謹白